左手の振り方を解説
初心者が指揮に取り組むときに悩みやすいのが、左手の振り方。その大きな原因は「右手と左手で別々の指示を出さないといけないの!?しかも同時に!!」という考えからきています。こちらでは、初心者でも左手の使い方、振り方が分かるよう、動画も交えて具体的に説明していきます。

合唱指揮の左手の振り方を初心者にもわかりやすく!
指揮を始めたばかりの人がぶつかりがちな、
「左手の振り方」についてお話していきます。
まず、あなたの頭の中にある”左手の使い方のイメージ”は、
以下のような感じじゃないでしょうか?
右手でリズムを刻んで、左手で細かい表現をして…
それを同時に行わなきゃいけないのか。
右手と左手、同時に別々とか無理だよ~(汗)
まぁここまではなってないかもですが、
方向性的には大体こんな感じだと思うんですよね。
で、まず初めにお伝えしておきますが、
「右手はリズム、左手は表現」ってのは嘘
です、忘れてください。
………
……
…
「ん?何言ってんだこの人?」
当然そう感じると思います。
どういうことか、これより
順を追って説明していきたいと思います。
右手はリズム、左手は表現は気にしなくて良い
これは書いて説明するよりも、見てもらった方が早いので
まずは以下の動画をご覧ください。
この動画で指揮を振っている人は、カルロス・クライバー。
世界的な指揮者として知られる人です。
追記:以前の動画が抹消されたため、新しい動画に変えました。(2017年11月29日)
この人の動画の、1:00辺りをご覧ください。
ご覧になりましたか?
どうでしょう?
右手だけで指揮を振っていますよね。
加えて、ただリズムをとっているのではなく、
横に揺らしながら音楽を表現していましたよね?
右手で!
そして、1:20辺りでは
両手で好き勝手に振ってますよね?
もう自由自在って感じに。
この一部分から分かる通り、
「右手はリズム、左手は表現」というは、
絶対死守しなければならないもの
ではないのです。
右手で曲想を表現をしたり、
左手でリズム+表現をしたり、
あるいは、両手を使って表現をしたり、、、
となんだって良いのです。
大切なのは、形式ばった型に押し込む事ではなく、
演奏者に伝わりやすく、演奏者が演奏しやすい指揮を振ること
です。
想定される疑問
こう書くと、
「動画の一部分だけを切り取って見せて、それがさも常識のように語るとは何事!」
と思う方もいらっしゃると思ます。
先ほども書いたように、ここで僕が伝えたいのは、
自分の中の音楽観を、演奏者に一番効率的に伝えられる方法で振ろう
ということなのです。
ですから、
「『右手はこう、左手はこう』と振るのが
一番音楽を伝えられるんだ自分は」
という人はそれでいいと思います。
ですが、多くの人は
「右手はリズム、左手は表現」という思い込みによって
自由な表現が制限されています。
「えっと、右手がこうで、左手が…ああっ!」
みたいな感じになってしまって、自分の思いを上手く伝えられていない。
ですから、
このサイトを通して、
「そのルールは必ずしも守らなくていいんだよ」
ってことを伝えてあげたかったのです。
形に捕らわれて頭ん中がんじがらめになるくらいなら、
自由に振ったらいいじゃないですか?と。
それでもし演奏者から「見にくい、分かりにくい」という意見が出たら、
その時に、一緒に相談しながら、指揮を考えていけば良いと思っています。
その方がよっぽど、お互いに通じ合える指揮を振ることがでると考えています^^
ってことでですね、ここで伝えたかったことは、
教科書に書いてあるような「右手は~、左手は~」というものは、
あなたの自由な発想と表現を妨げる原因になるので忘れましょう
と、こういうことです。
で、、、、
じゃあどうやって振ればよいのって話です。
続きはこちら!
初心者でも合唱指揮の左手の振り方が分かるように説明します(続)