初心者が指揮に取り組むときに悩みやすいのが、左手の振り方かと思います。その大きな原因は「右手と左手で別々の指示を出さないといけないの!?しかも同時に!!」という考えからくる悩みが多いんじゃないでしょうか?こちらでは、初心者でも左手の使い方、振り方が分かるよう、動画も交えて具体的に説明していきます。
合唱指揮の左手の振り方を初心者にもわかりやすく!
ということで、指揮を始めたばかりの人がぶつかりがちな、
「左手の振り方」についてお話していきます。
まず、あなたの頭の中にある”左手の使い方のイメージ”は、
以下のような感じじゃないでしょうか?
右手でリズムを刻んで、左手で細かい表現をして…
それを同時に行わなきゃいけないのか。
右手と左手、同時に別々とか無理だよ~(汗)
まぁ(汗)とかはおまけですが(笑)
大体こんな感じだと思うんですよね。
で、まず初めにお伝えしておきますが、
「右手はリズム、左手は表現」ってのは嘘です、忘れてください。
………
……
…
「何言ってんだこの人?特殊なこと教えようとしてるんじゃないか?」
ってなりますよね(笑)
どういうことか、順を追って説明していきたいと思います。
右手はリズム、左手は表現は気にしなくて良い
これは書いて説明するよりも、見てもらった方が早いので
まずは以下の動画をご覧ください。
この動画で指揮を振っている人は、カルロス・クライバー。
世界的な指揮者として知られる人です。
この人の動画の、2:00~3:00辺りをご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=swHp31PVGoY
ご覧になりましたか?
どうでしょう?
2:00前半は、右手だけで指揮を振っていますよね。
加えて、ただリズムをとっているのではなく、
横に揺らしながら音楽を表現していましたよね?右手で!
そして、途中から右手の役割を左手が受け継いで、
3:00に近づくころには、
両手で左右対称の同じ動きをしているのが分かるかと思います。
この一部分から分かる通り、
「右手はリズム、左手は表現」というは、必ずしも守る必要はないのです。
むしろ、右手で表現をしたり、
左手でリズム+表現をしたり、
あるいは、両手を使って表現をしたり、となんだって良いのです。
大切なのは、形式ばった型に押し込む事ではなく、
演奏者に伝わりやすく、演奏者が演奏しやすい指揮を振ることなのです。
想定される疑問
こう書くと、
「動画の一部分だけを切り取って見せて、それがさも常識のように語るとは何事!」
と思う方もいらっしゃると思ますが、
先ほども書いたように、ここで僕が伝えたいのは、
指揮は、自分の中の音楽観を、演奏者に一番効率的に伝えられる方法で振るべき
ということなのです。
「右手はリズム、左手は表現」という思い込みが思考にこびりついていると、
自由な表現が制限されてしまう人がいます。
そして、自分の思いを上手く伝えられなくなってしまう。
そうなるくらいだったら、世間で言われている常識から一歩飛び出して、
自由に振ったらいいじゃないですか?と、こういいたいわけです。
もし演奏者から、見にくい、分かりにくい、という意見をもらったら、
一緒に相談しながら、見やすい指揮を作っていけば良いじゃないですか。
その方がよっぽど、お互いに通じ合える指揮を振ることができます^^
要するに、教科書には「右手は~、左手は~」と書いてあるかもしれないけれど、
それで伝えたい事が制限されるくらいなら、自由に振るべきでしょう!、
ってことなのです^^
で、右手はこう、左手はこう、という思い込みが取れたところで、
じゃあどうやって振ればよいのって話です。
続きはこちら!
初心者でも合唱指揮の左手の振り方が分かるように説明します(2)

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